💉慢性蕁麻疹の治療薬『ゾレア注射』について💗

2025.06.12

《特発性慢性蕁麻疹の治療薬ゾレアについて》

ゾレアは特発性(原因が明らかではないこと)の慢性蕁麻疹に対する治療薬(皮下注射)で、これまでの治療薬とは異なる作用機序でマスト細胞の活性化を抑制し、蕁麻疹の発症を防ぐおくすりです。

蕁麻疹は血液中のIgEと呼ばれる物質が、皮膚にあるマスト細胞を活性化することで、炎症を起こす化学物質(ヒスタミンなど)が放出されることでおこります。

ゾレアはIgEとマスト細胞の結合を阻害し、アレルギー症状を軽減させます。

    【慢性蕁麻疹の病態】         【ゾレアによる治療】

イメージ図:慢性蕁麻疹の病態イメージ図:ゾレアによる治療

 

《蕁麻疹とは?》

蕁麻疹は、赤みをもった小さな皮膚のふくらみ(膨疹)が突然でき、しばらくすると消えてなくなる症状です。大抵の場合、1日以内に改善します。

患者さまによって赤みやふくらみの症状の出方や期間は異なり、いつの間にか消えてはまた別の場所に現れて消えることを繰り返すのが特徴です。

蕁麻疹の7割は原因を特定できない特発性といわれています。

 

《ゾレア治療を受けるには?》

ゾレア治療が適応となるのは、以下に該当する特発性慢性蕁麻疹の患者さまです。

☑今までの治療で効果不十分な方

☑年齢が12歳以上

☑原因不明

☑ゾレアに対して過敏症の既往がない

※妊娠中および授乳中の方は、必ず主治医にご相談ください。

 

《治療スケジュール》

ゾレアは4週間ごとに院内で注射します。

まずは3か月継続し、蕁麻疹の状態を評価していきます。

投与から3か月までで、9割の方が効果を実感、6割の方が日常生活に問題がなくなったとの評価を得ているおくすりです✨

 

《主な副作用》

・注射部位反応:注射をした部位に発疹、腫れ、かゆみなどの症状を生じることがあります。

・その他、重篤な副作用としてアナフィラキシーを起こす可能性がありますが、頻度は稀です。

 

《医療費について》

窓口での支払金額は、年齢や収入によって異なります。

様々な医療費サポート制度によってより安価に抑えられる場合もあります。

詳細は加入されている保険組合などにご確認ください。

表:窓口で支払うゾレアの薬剤費

《ゾレア投与で目指す治療ゴール》

◎仕事や学業に集中できる

◎夜、ぐっすり眠れる

◎日常生活を楽しめる

◎不安感や不快感から解放される

目指す治療のゴールは人によって様々です。

お困りの症状を可能な限り一緒に解決できたらと思います✨

 

ご興味ある方、蕁麻疹で悩まれている方はぜひ一度ご相談ください