🌱円形脱毛症🌱
2022.10.06こんにちは!少しずつ涼しくなってきて過ごしやすくなりましたね😊
今日は「円形脱毛症」についてご紹介いたします。
🌱円形脱毛症とは
円形や楕円形の脱毛が突然生じる疾患です。頭部全体に広がるものや、眉毛やまつ毛・体毛などに及ぶ重度のものまでその症状は様々です。
男性に多い加齢による脱毛症とは別で、女性や小さなお子さんでも発症します。むしろ男性より女性の方が多く、さらには4分の1は乳幼児を含む15歳以下のお子さんが患者さんとなっています。
🌱原因
円形脱毛症は様々な原因があるとされています。
🌿自己免疫疾患
外部からの侵入物を攻撃することで体を守ってくれる免疫系機能に何らかの異常が生じ、自分の体の一部を異物とみなして攻撃してしまう病気のことです。
円形脱毛症はTリンパ球が毛根を異物と間違えて攻撃してしまうために発症すると考えられています。その激しい攻撃により毛根が傷んで元気な髪の毛でさえ抜け落ちてしまいます。
円形脱毛症の原因として近年有力視されていますが、なぜこのような異常が生じてしまうかはまだ明らかになっていません。
🌿アトピー素因
アトピー性疾患を持つ方のことで、円形脱毛症の40%がアトピー素因を持つと言われています。
🌿精神的ストレス
精神的ストレスを受けるとそれに抵抗するために交感神経が活発に働きます。このときストレスが強すぎたり長く続いたりすると交感神経に異常をきたします。その結果血管を収縮させ、頭部の血流が悪くなり毛根への栄養補給が行き届かなくなって脱毛が引き起こされると考えられます。
🌿遺伝
発症した8%の方が家族に同じ症状を抱えていると言われています。
🌿女性ホルモン
妊娠から出産後における女性ホルモンの減少も、原因の一つと言われています。
🌱種類
円形の10円玉や500円玉のような形での脱毛が1か所であれば「単発型」、2か所以上あると「多発型」と言われます。これらのうち脱毛の範囲が少なければ軽症ですが、脱毛の範囲が頭皮の25%以上になると重症となります。
🌿単発型
突然、頭髪に円形または楕円形の脱毛斑が出来る、円形脱毛症の中では最も多くみられる型です。
約80%の方が1年以内に治癒すると言われていますが、まれに次の段階である「多発型」に移行する場合があります。
🌿多発型
円形脱毛斑が2つ以上発生するタイプです。適切な治療を行っても、完治まで半年から 2年くらいかかる場合が多いと言われています。
🌿蛇行型
脱毛斑の結合が細長く、後頭部から側頭部の生え際にそって蛇のように広がるタイプです。治療期間が複数年に渡る場合があります。
🌿前頭型
脱毛斑が頭部全体に広がり、最終的に頭髪が完全に抜け落ちてしまうタイプです。非常に治りにくい例が多く、治療が長期に渡る場合が多いとされています。
🌿汎発(ばんぱつ)型
さらに症状が進行し、頭髪はもとより、眉毛、まつ毛、体毛など全身全ての毛が抜け落ちてしまうタイプです。
円形脱毛症の中では最も重度なタイプと言われています。
🌱治療
初期の治療法としては、ぬり薬やのみ薬で治療を行います。それと併用して冷たい液体で刺激する液体窒素療法を行うこともあります。
そのほかエキシマライトという光線治療を行う場合もあります。光線治療は脱毛した部分に光を当てて、異常を起こしたTリンパ球を抑制する治療です。
脱毛の範囲が広くない軽症の患者さんには、ステロイド局所注射という脱毛している部分にステロイドを注射することもあります。
また自費商品にはなりますが、ミノキシジルという発毛剤も当院では取り扱っております。
円形脱毛症に対して不安に感じるかもしれませんが、一人で抱え込まず皮膚科に受診しましょう。さまざまな治療法がありますので一度ご相談ください☺️